英語学習

いろいろ試した英単語の覚え方を比較してみた

こんにちは。英語学習、いろいろありますが、どうしても避けて通れない学習が単語ですよね。単語は初心者でも、中級者でも、そして多くの上級者でも結構力を入れて取り組んでいる学習ではないでしょうか。

単語の学習方法って、要は覚えればいい訳で、この方法がいいよ!という100点はないと思うんですが、こう覚えるといいよ!という情報は沢山あふれています

そんな情報の中のいくつかはわたしも試しています。この記事ではそう言った単語学習の特徴をまとめたいと思います。はじめに理論的なことをまとめ、具体的な学習方法を比較していきたいと思います。自分の学習目的に合わせて参考にしていただけたら嬉しいです。

ポイント

  • 目的やレベルに合わせて単語学習の方法は変えたほうが良い
  • 覚える量と精度を同時に求めるのは難しい
  • 方法は色々あるので自分に合いそうなものを探してみよう

ちなみに、下記の記事で主に英会話に焦点を当てていますが、第二言語習得論の学者である白井恭弘先生の書籍を参考にまとめた記事を掲載しています。興味があったら読んで下さい。

外国語学習の科学
参考オンライン英会話スパトレと白井恭弘先生が考える科学的な外国語学習とは

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目的とレベルによって単語学習は変わる

まず一番初めに、当たり前の話ですが、単語学習は目的やレベルによって変わります。中学校で習った英単語はスペルも含めて、完ぺきに使いこなせるようにした方がいいと思いますよね。その一方で、1万語以上の単語を覚えている人が、全てスペルも含めて完ぺきに覚えているかと言うとそれは違うと思います。

意味だけは分かる(英語⇒日本語)けど使いこなしたり、スペルについては結構あいまいなことは多いのではないかなと思います。

つまり、ゼロ百で言える話ではないですが、例えば下記のように、必須語句、重要語句、覚えると良い語句に分類すると、イメージしやすいかもしれません。必須語句と重要語句、覚えると良い語句は学習アプローチを変えたほうが良いのではないかなと言うのがわたしの考え方です。

  使う場面
必須語句(中学~高校) Reading、Listening、Speaking、Writing
重要語句(高校~大学) Reading、Listening、Speaking、Writing
覚えると良い語句(大学~専門分野) Reading、Listening

必須語句は一つ一つの単語を初めからスペルや意味を丁寧に覚えたほうが良いと思います。中学校で単語のテストを行ったように、30個ずつくらい覚えては、日本語からスペルが書けるかをテストしていくような学習は必要かなと思います。

一方で重要語句くらいになると、正確さよりも量が大事になってくると思います。このあたりから、単語を一つ一つ丁寧に覚えるというアプローチからまとまった量を繰り返し学習するみたいなアプローチのほうが良くなってくると思います。

さらに覚えると良い語句になってくると、ほとんどの場合、意味が分かれば良くて、よく使う一部の語句や専門用語以外はSpeakingやWritingでは他の表現でも置き換えができたりするので、文脈の中で理解ができればOKくらいになってくると思います。

このように多くの英単語テキストでは重要度がレベル分けされていますが、英単語の重要度を意識することで、覚える絶対量を減らしたり、覚える程度を変えることができ、効率が良くなると思います。

ぼく
言うまでもありませんが、全てを完璧に覚えていたら一番いいとは思いますが、わたしは無理です。

科学的に正しい英単語の覚え方

科学的に正しい英単語の覚え方としていくつかよく知られている方法があります。これをまず抑えておきたいと思います。

反復 すぐに忘れてしまうが、何度も復習すると覚える(エビングハウスの忘却曲線の理論)
テスト 単語テストなどのように脳に負荷をかけることで効率的に記憶ができる
五感 目(文字を読む)、耳(音声を聞く)、口(発声する)、手(書く)など五感を刺激すると記憶に残る
文脈・例文 文脈や例文で覚えることでイメージが残る
アウトプット インプットした(覚えた)単語を使うこと(アウトプットすること)で記憶に定着する
睡眠 睡眠中に学習内容が整理され、記憶として定着する

他にもいろいろと科学的に正しいと言われる単語の学習方法はあるかもしれませんが、わたしがよく意識していることは上記の内容になります。おそらくどれも正しい学習方法です。

全てを意識した学習方法があれば良いと思いますが、たぶん難しいですよね。それに、効率も悪いかもしれません。そりゃそうですよね。アウトプットなんて、結構負荷がかかる作業です。

科学的に正しい学習法というのは、結局のところ「効率よく覚えるため」の手段以外の何者でもないので、いくら科学的に正しいと分かっていても、その方法を取り入れることで時間がかかりすぎるなど、効率を下げるのであれば取捨選択すべきと考えています。

この方法を取り入れることで逆に時間がかかりすぎる、隙間時間を有効活用できないなど、メリット、デメリットがあると思いますし、自分が使っている教材によって向き不向きもあったりします。そこを考えて学習方法を考えるといいのかなと思います。

上記の科学的に正しい学習方法の中で特に効果的なのはどれか?優先順位があるのか?ということもとても大事だと思いますが、残念ながら私は良く分かりません。でも、個人的には

  • 覚えるためには「反復」と「テスト」形式
  • 単語のイメージを残すためには「文脈・例文」

の2つを大切にしています。

単語のイメージを残すと言うのは、appleと言われたときに「りんご」という言葉が出てくるのか、「赤い、甘酸っぱい果物」のイメージが出てくるのかという違いで、和訳などを行うときには言葉が出てくることが大切ですが、文章を読むスピードを上げる、リスニングでそのまま理解するなどの力、いわゆる英語脳を身につけるには、イメージが出てくることが大事だと思っています。

次の章で私が具体的にこんな学習方法を試したよ~というものを紹介したいと思います。

わたしが試した単語学習

ここからわたしが試した学習方法について紹介をします。ポイントとして上の科学的に正しい学習方法を取り入れやすいか、スピード重視なのか精度重視なのか、隙間時間の利用などの項目別に評価をしたいと思います。

4択問題(mikan)

これは単語学習の有名アプリmikanを使った学習です。他には、スタディサプリに含まれるTEPPAN英単語でも同じようなスタイルです。ちなみにスタディサプリについては下記の記事でまとめたので興味があったら読んで下さい。

参考スタディサプリTOEIC解説|【結論】リスニング対策は頭一つ抜けている

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mikanはアプリのデザインが可愛くてめっちゃ好みです(下記画像はApp Store HPから切り取りました)。

mikanのダウンロードはこちら
App Storeからダウンロード
Google playからダウンロード

単語(英語)に対して、日本語の意味が4つ出てきて正解を選択するという非常に単純な方法です。問題形式になっているので記憶に残りやすいのに加えて、こういったアプリの最大の強みは隙間時間の活用に向いていることです。

隙間時間を使うという点では一番オススメな学習方法でした。

項目 オススメ度
反復 ★★★★★
テスト ★★★
五感 ★★★
文脈・例文
アウトプット
睡眠 ★★★★★
スピード ★★★★★
精度 ★★
隙間時間 ★★★★★

わたしの主観評価はこんな感じでした。

粗く、網羅的に学習する方法としては非常にオススメで覚えている単語の量をざーっと増やしたいという段階では重宝できると思います。

わたしはこのmikanというアプリを使い倒しました。1年間くらい使い、有料版の単語帳も2つ購入して一通り学習しました。このアプリには単語カードをめくるモードと4択問題のモードがありますが、わたしはひたすら4択問題を繰り返しました。

音声は付いているので発音も学習することができます。

一方でデメリットとしては、問題形式は記憶に残りやすいのですが、単語の4択は消去法で結構分かってしまうので、ちゃんと記憶に残らないのが気になりました。もう一つの欠点は例文がのっていないことです。後になって、mikanをまた使おうかな~と思ったこともありますが、例文がなかったことが一番デメリットに感じました。

ぼく
mikanは初心者にはすごくおススメだし、無料なのに非常に使いやすいアプリだよ!

単語帳をひたすら反復

一番オーソドックスな方法だと思いますが、単語帳の日本語を隠しながら英語を見て、意味が分かったらOK、分からなければチェックをする、という作業を1日100単語ずつくらいをひたすら進めていく方法です。

わたしは上に書いたmikanのアプリを終えて、しばらく英単語学習から離れていたんですが、その後始めたのがこの方法です。使ったテキストはお馴染みの金フレです。基本的には1日100単語以上を目標に進めることで、だいたい1ヵ月で2週くらいさせていました。

2週終わったら、チェックした単語だけを覚える。また2週くらいしてから、チェックした単語だけを覚える。みたいな作業を何回か繰り返して、5~6週くらいしたかなと思います。

合わせてスマホのアプリも金フレは購入しました音声だけであれば無料でダウンロードできますが、間違えた問題だけを集中的に学習したい場合には、テキストだと検索に時間がかかるのでアプリが効率が良かったです。

また、金フレを使うときには、ちゃんと例文を読んで、文脈をイメージすることを重視しました。

たとえば、latelyであれば、

lately:最近、この頃

と覚えるのではなく、

I haven’t seen Tex lately.:最近テックスをみていない

と言う感じで最近と言う意味を覚えます。

このように例文を利用することで、だんだんと単語のイメージが頭の中に残るようになり、英語から日本語に返還して理解するという作業ではなく、英語のまま意味を理解できるようになりました

これはとても役に立ちました。

項目 オススメ度
反復 ★★★★
テスト ★★
五感 ★★★
文脈・例文 ★★★★★
アウトプット ★★
睡眠 ★★★★★
スピード ★★★
精度 ★★★★
隙間時間 ★★★★

わたしの主観的な評価では上記の通りで、正直なところ一番オススメな方法なんですが、隙間時間にどんどん回すのにはちょっと向いていないのかなと言う気もしました。

3周まわすくらいまでがとてもきつくて、ここで折れてしまう人が多いんじゃないかなと思いますが、5回くらいまで行くと、しっかりと記憶に定着している実感もあるし、スピードも速いのでモチベーション的には楽になります

なので、この方法で勉強する人は短期集中でモチベーションが落ちる前に2、3周回せるように頑張れ!それだけです。

ですが、mikanに比べてしっかりと定着させることができ、英語力のUPにかなり貢献したと思っています。

音声と音読メインの学習

次に紹介する方法は音声メインの学習です。わたしは金の熟語という金フレシリーズの一つを覚えるときにこの方法を使いました。熟語本ですが、内容は単語に比べると重要度も少し劣るかな~と思うのですが、ここでは勉強の方法についてまとめるので内容については割愛します。

この学習方法は音声を聞きながらひたすら一緒にテキストを音読するだけです。音声を聞き、音読をすることで自然と頭の中に内容を入れるようにしていました(オーバーラッピング)。

この方法のポイントは、第一に反復回数を増やせることです。第二に内容を自然に頭に入れることができるということです。音声を流しっぱなしで一気に駆け抜けると、止まらずに学習できるので、効率がとても良いです。だいたい30分くらいで350単語くらいの音読ができます。

ただ、その分、立ち止まって復習などをしていないので理解や記憶があいまいな箇所は多くなってしまいます。そんな個所はハイライトして別に時間を取ったりもしますが、基本は何度も反復を繰り返す中で自然と覚える方針で考えています。音読について行けない時は少しスピードを落としたりします。

これは意外といい方法だなと思っていますが、一つ難点を上げるとしたら、覚えているという実感がありません。理解し、すり込まれていくのは分かるのですが、英語のまま理解しなければスピードについて行けないので、日本語の意味があまり入ってこなかったりします

項目 オススメ度
反復 ★★★★★
テスト
五感 ★★★★
文脈・例文 ★★★★
アウトプット ★★★
睡眠 ★★★★★
スピード ★★★★★
精度 ★★★
隙間時間 ★★★

わたしのおススメ度は上記のような感じです。

3つの学習方法を比較

3つの方法を比較すると下記の感じです。

項目 4択問題 単語帳 音声+音読
反復 ★★★★★ ★★★★ ★★★★★
テスト ★★★ ★★
五感 ★★★ ★★★ ★★★★
文脈・例文 ★★★★ ★★★★
アウトプット ★★ ★★★
睡眠 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
スピード ★★★★★ ★★★ ★★★★★
精度 ★★ ★★★★ ★★★
隙間時間 ★★★★★ ★★★★ ★★★

勿論、他にもいろいろな学習方法がありますのでいろいろ試していただきたいな~と思いますが、例文を使って覚えるのは単語のイメージが残るのでめちゃくちゃ大事です。特に長文問題では読むスピードが大事なので全然違います。

そういったことを考えると、一番骨太で地道な単語帳で一つずつつぶしていく方法が重要なんだろうな~と思いますが、TOEICをはじめて勉強する方などは、600点レベルの単語は丁寧に覚えて、600点以上のレベルの単語はmikanのようなアプリやわたしが紹介した音声を使った音読(オーバーラッピング)などをするのがいいんじゃないかな~と思います。

まとめ

さいごに、英単語は学習の基本中の基本で、避けて通れないものですよね。色々な学習方法がブログやYouTubeなどで紹介されていてどれも参考になります。でも、なんだかんだ言っても、最後までやりきることがすごく大事でどの方法だったら最後まで駆け抜けることができるのかを第一に考えて欲しいなと思います。

ぼく
やり方は色々あるけれど、やるのはあなたです!

ちゃんと覚えることよりも、反復することの方が結局は記憶に定着するので、自分に合った方法で何度も繰り返すことを考えるのが大事だと思います。

科学的な学習方法をいくつか紹介しましたが、わたしが思うところでは、

覚えるためには「反復」と「テスト」形式で学習することが一番大事だと思います。そして、単語のイメージを残すためには「文脈・例文」から覚えることが大事だと思います。

重要単語はしっかりと覚えることを優先すべきですが、優先順位が低い単語であれば、自分が使いこなすことよりも、単語に出会った時に理解できることが大事で、イメージを残すことのほうが大事じゃないかなと思います。

このように使い分けをしながら、徐々にしっかりと覚えている単語の量を増やしていくというのが最終的には大事なのかな~と思います。

また、単語学習の理想的なスピードは良く分かりませんが、1日100単語、1ヵ月で400語くらいは目安にして欲しいです。少し辛いかもしれませんが、1日に100単語くらいは学習して1ヵ月続ければ、7周くらいできる計算になります。これくらいが一つの目安ではあるのかな~と思います。

参考にしていただけたら幸いです。

それでは、英語学習、がんばりましょう!

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